はじめてのマグ
まだ中学生くらいの頃だったかな・・・ 母親が突然買って来てくれたマグカップ。
近所のスーパーで安いから買ってきた、という程度だったと思うんだけど
なんだかこれでお茶を飲む、ということが
少し大人の仲間入りを認めてもらえたようで嬉しかったのを覚えている。
ちょっと分厚くて本当は飲み辛いんだけど、そのボッテリ感とカラフルで硬くない絵柄が
とても気に入っていたのだった。
ずっと実家に置いてあって実家に行った時に使っていた。
が、しかし、今の父親の彼女が家に入り込んできた時に慌てて非難させてきた。
どうも気に入らない人なので、使われたくない!と思って。
今は父親が出て行って彼女の家に住んでいるので弟一人だから大丈夫だけど。
最初は渋谷の家に仕舞い込んでいた。 海外への引越しで割れたらイヤだから。
でもどうも気になって一時帰国の時に大事に衣類の間にしのばせて持って帰ってきた。
でもこうして手元にあると嬉しくて使ってしまう。
会っていても、いつもは感じられない母の愛情がそこにあるような気がするからだろうか。